スペクトラムアナライザーを使った低域のミックス
多くのミックスエンジニアはモニター環境のせいで、超低域(20Hz-50Hz)をうまく聞けずにミックスしています。素晴らしいリスニング環境があればそれは可能ですが、サブウーハーを取り付けた場合でも、ルームアコースティックを整えていなければとてもひどい音になります。
スペクトラムアナライザーはその低域を「見える」化してくれるので、うまく扱えばあなたのミックスは格段に上達します。Voxengoの「Span」(http://www.voxengo.com/product/span/)は無料で使える素晴らしいプラグインです。
Spanの設定は次のようにするのがよいでしょう。
1. ブロックサイズを8192にする
このブロックサイズが大きければ大きいほど正確なモニタリングができます。あまりに大きいとCPUを食ってしまうのでこのサイズで十分でしょう。
2. Low Freqを5Hzにする
不要なローエンドが見えるように。
3. その他の設定
写真の通り
低域はチャンネルごとにハイパスフィルターでうまくカットしていくことで、すっきりした心地よいミックスに仕上がります。
通常キックとベース以外の周波数は100-300Hzあたりの帯域をローカットします。
ベースとキックは24dB/Octaveカットで十分ですが、まだ足りないようなら48dB/Octaveのカーブを使う場合もあります。
○トラックごとの調整
ボーカルは250Hzあたりからカット、ギターやパッドは300Hzからカットするのが一般的です。
キックやベースは20-50Hzをカットすることもありますが、何もカットしないこともあります。レファレンストラックを用いてうまくミックスしてみましょう。
リバーブやディレイなどのエフェクトは250Hzあたりをゆるやかにカットするとほどよくミッド、ハイが強調され、きれいにまとまります。
このチュートリアルがとても参考になります。